ぎょうかいねた

現状篇 しめきり前のせっぱ詰まった状況であえて書いてみたらどうなるんだろうという実験。

あと顔カゲが半分と、服の色付けで終わりです。

なんて
担当さん見てるわけでもないのに仕事の報告してみたりして。
・・・・・・・・・。

あ すいません
なんかふと、原稿が大詰めの状態でここ(扉)更新してみたらどうなるんだろうと思ってみちゃったりしました。
しかし
大半の方が想像されるであろう「しめきり前の漫画家」の姿とは、おそらくわたしはぜんぜん違っていると思うのでそれほどブッ壊れたものは書けないだろうとおもわれます。
あれでしょ
1時間と置かずがんがん催促の電話がかかってきたり、
アシスタントが大勢いてみんなですごいかっこしながらワイワイ描いてたり、
徹夜でフラフラのくせにみょうにハイテンションだったり、
担当さんが高級料亭のお弁当とかドリンク剤とか差し入れに持ってきたりとか
「マンガ家」って一律そういうんだと思われてたりするんでしょ。
ていうか
なんか逆にそういう状況になることがステイタスだと思われてたり。
中には
年に1〜2本しか仕事がなくて、しめきりもぜんっぜん急ぎじゃないくせにムリヤリ徹夜してみたりドリンク剤飲んでみたりする人もいるらしいですが。
まあね、いいんですよ
カッコから入るのもときにはだいじなことですよ。
なんて心にもないこと言ってみたりして。・・・・・・。
あー。
あのね。
今やってる仕事。
なんだかんだいってここの会社ももうそこそこ長いことお世話になっているんですが。
隔月刊で、「偶数月の中旬から20日ぐらいがしめきり」と最初言われてたんですよたしか。
で。
いま日付変わったので7月の3日ですか。現時点で。

様子うかがいの電話一本すらかかってきてません

あ ちなみに
「くわだて部屋」のほうでもちょっとそれっぽいネタ書きましたが、

そのときとは別の会社です

・・・・・・・・・、
ものすごく好意的に取れば
「信用されている」なんですが。

ときどきふと思う



このままこちらから連絡取らないで
原稿も送らずにいたとしても
もしかしたら
むこうは少しも困らず
だまって別の人の原稿を載せて本は無事出版され
編集も読者もにどとわたしのことなぞ
思い出すこともないのではないかと。



ときどき実験してみたい衝動にかられる俺



人として充分ダメなんだから
せめてマンガ家としてぐらいまっとうに生きればいいのに
なんでか こう
ダメなほうへダメなほうへと誘惑が。・・・・・・・・・。

あ すいません
なにも電話かかってきてほしいわけじゃないんですが。
ていうかね
べつに人のせいにしようってつもりはないんですが、
人間がダメになるには、やはりそれなりの理由ってもんがあるわけです。
以前、ここの会社の仕事で
年末がしめきりだったことがありまして。
それまでわたしは、ほぼきっちり偶数月15〜20日しめを守っておったわけですが。
ほれ
なんせエロマンガ本の会社ですから。
年に2回のくされ大イベントにはとっても理解があるわけです。

12月ってけっこう同人誌のしめきりと重なっちゃって大変だったりするんで、わたしのようなペーペーも
「会社が年末年始の休みに入っちゃう前に上げてくれればいい」
と言ってもらえていたわけでした。
んでもさ
それまで15〜20日には上げていたものが、26日とかになっちゃうわけだから、もうすんごい罪悪感で胃が痛かったりするわけよ。

わたしいつもけっこうケンカ売りなこと書いたりしてますけども、
仕事とかに関しては、すっごいフツーです(笑)
地味にクソマジメなんです。
ごねてヘリクツ押し通したりとかそういうこと絶対しないです。
ほら
基本的に、編集さんのほうが社会人としての地位は上だと思ってるから。

「漫画家よりも」じゃないですよ
「わたしよりは」ね。あくまで。
まあそんでさ
「ひゃああすいませんすいません」言いながら原稿送ってさ
翌月無事本が送られてきて、
執筆作家陣のコメントのところ読んだら。


わたし以外のほぼ全員
原稿が年をまたいだことが判明


きらいだよおとななんて。


さらにその後

同じ本の作家さんで一人だけ、お手紙のやりとりをしてる方がいるんですが。
失礼ながら
わたしと手紙のやりとりをしてくださるぐらいだから
そんなにいわゆる“大御所”の方ではないんですが。
わたしがまたひいひいいって20日過ぎごろ原稿を上げた
その翌月その方から届いたお手紙

「今月の12日にやっと原稿上がりました」




やってらんねえよ 糞。



この現状を知って尚
20日しめきりを守ろうと思うほど
人間ができていたら
マンガ家なんぞにはじめからなっとらん


ていうか

ようするにあれですよ

20日に出さなくても誰も迷惑するわけじゃないとわかっただけなんですが。

たとえば
無理して20日を死守しようとして徹夜を続けるとか、風呂に入らないとか、いろいろ生活必需品が切れてるのに買いに行かないとか。
そういうことをやめただけで。
「普通に生活しながら普通にたらたら描いて上げようとしたら月またいじゃったけど、誰も困ってる様子はない」と。
作品のクォリティまでさがったらそらもんだいですが、
たぶんそういうことはないので。
って
だれにたいして言い訳してるんでしょうかわたしは。

まあそういうわけなんで

ドリンク剤にも用はないし
大詰めでも8時間以上ごーごー寝ております。
もちろん電話すらかけてこない担当が
差し入れを持ってやってくるなぞ有り得ません


今年のはじめだったか、ある会社で初めて仕事したんですが
さすがにそのときはけっこうこまめに電話がかかってきました。

担 「いまどんなかんじですか」
ぽ 「あ、スミだいぶ入ったとこです」
担 「あ、じゃあこれからアシさんが来たりして
  いよいよシュラ場に入るんですね!」
ぽ 「・・・・・・・・・いえ、アシさんとかべつにきませんが」
担 「え、アシスタントさん使わないんですか!?
  え、ひょっとして全部一人で描いてらっしゃるんですか!?」

・・・・・・・・・
よくかんがえてみようね
仕事の打ち合わせしたときあなた
わたしと直接原稿料の交渉したよね


金額知ってて
どうしてアシスタントが雇えるとおもえるんだ
あほんだらめ・・・


まあこのように
業界人ですらこの偏見っぷりですんで。

今のわたしは
1時間と置かずがんがん催促の電話に追い立てられ、
アシスタントが大勢いてみんなですごいかっこしながら徹夜でフラフラになってみょうにハイテンションで担当さんが差し入れに持ってきた高級料亭のお弁当とかドリンク剤とかをいただきながらワイワイ楽しく作業をしていると思われても、何も反論いたしません。



さびしくなんかねえよ、チクショー。

(2002・7・3扉より)

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